手厚い指導を行う先生方と、志の高い友人たち。
法律と向き合い、夢を実現させる環境が用意されています。

中島 果南さん
中央大学法科大学院修了

慶應義塾大学法学部卒業後、法曹を目指して中央大学法科大学院既修者コースへ進学。司法試験合格を経て弁護士となった今、依頼者が困ったときに頼りたいと思われる弁護士を目指し、向上心を持って仕事に取り組んでいる。

法曹を目指したきっかけは?

父の職業が検察官であることが、はじめに法律に興味を持つきっかけとなりました。その後、小学生のころに法律を題材にしたテレビドラマを見て、法曹には3つの職業があることを知ったのです。そこで法曹三者のそれぞれの役割を調べて法律家という職業に興味を持ち、漠然と法律家になりたいと思うようになりました。大学で法学部に入学すると、法律が自分の身近な生活に結びついているおもしろさを実感し、次第に法曹を目指すことを決意しました。また、法曹三者の中でも仕事の幅が広く、依頼者にとって身近な存在となり得る弁護士の仕事に興味を持つようになったのです。

中央大学法科大学院を選んだ理由

法曹界で活躍されている方の中には中央大学法科大学院出身の方が多くいらっしゃいます。また、本校で授業を行う弁護士、検事、裁判官出身の先生方の多くが中央大学出身者で、特有のネットワークがあるという点が心強く、魅力を感じました。実務家の先生の授業は、法律の知識を学ぶだけではなく、実務的な観点からも物事を考えるきっかけを与えてくださる貴重な授業がたくさんあり、勉強を深めることができたと実感しています。

学んでみての感想

まず授業が充実していたので、どの法律科目も予習復習をすれば基礎的なことから応用的なことまで網羅できました。また、独自の教材は大いに役立ちましたし、授業用のレジュメを使って復習することで力をつけることができたと思います。
先生方との交流もさかんで、修了まで担当してくださる担任の先生には、いつも誰かが質問や相談をしに行っていましたね。どの先生方も親身になって丁寧にアドバイスをしてくださいました。
また、設備環境によるバックアップも大きく、朝8時から夜12時まで使用できる自習室には自分の席が固定で与えられていたため、快適に使用することができました。席はクラスごとに部屋が割り当てられているので、友人が勉強している姿を見るたびに、自分も頑張ろうというやる気がわいてきましたね。荷物もロッカーに預けておくことができたので、重い荷物を往復して持ち運ぶ苦労もなく、勉強に集中できる環境が整っていたと思います。

法科大学院での勉強について

学習時間は?

1日10時間勉強することを目標にし、平日は9時から21時または22時まで学内にいました。勉強は学内ですると決めていたので、帰宅後は勉強しないようにしていました。土日は夕食を家で取りたかったので早めに帰宅することが多かったですね。司法試験の直前期には、8時に学校に行くことを目標とし、毎日10時から12時までの2時間に1本起案をしていました。

セメスター、1週間ごとの勉強のペースは?

セメスター

中央大学の法科大学院は、2年次の半期に勉強する科目が3~4科目に限定されていたので、2年次前期には3~4科目の勉強に限定して、後期は前期の復習をしつつ、後期の3~4科目にも取り組んでいました。3年次は必修科目が減るので、1週間ですべての科目に触れられるように授業を選択しました。

1週間

平日は授業の予習復習を中心とし、土曜日は過去問題に着手。日曜日は過去問題検討の自主ゼミの時間を設けていました。また、勉強するうえで意識して得意科目を持つようにし、やる気が出ない時でも得意科目の教材に目を通すようにしていましたね。そうすれば勉強の楽しさを改めて実感できますし、気分転換にもなります。全体的にメリハリをつけて勉強を進めていました。

司法試験までの学修計画

私は既修者コースだったので、入学から司法試験までが2年2カ月であることを自覚し、しっかりと計画を立てることを重視しました。2年次は法科大学院受験からしばらくブランクがあったので、授業の予習復習を徹底して基本的なことをおさらいしました。また、2年の夏休みからゼミを組んで過去問題の検討をスタート。後期からは選択科目の勉強も始めました。3年次は必修科目より選択科目が増えるので、司法試験科目の穴ができないように授業を選びました。短答は3年次から始めましたが、本格的には夏休みから着手し、過去問題を繰り返し解きましたね。すべての科目において、基礎を徹底させるために1科目1基本書1問題集に着手すると決め、読んで解く、を繰り返しました。司法試験の直前期には、毎日短答の勉強を行いました。
勉強が計画どおりにいかないこともあり、その場合は友人たちと相談し合い、どうすれば合格できるのかを共に考えていました。一人だけで計画の立て直しを図るのは難しかったと思います。友人にはとても助けられましたね。

リフレッシュ方法は?

期末テストが終了したタイミングや、クラスの懇親会などで友人たちと食事に出かけたり、早めに帰宅して家族と過ごしたりしました。また、どうしても勉強に集中できない場合は罪悪感を持ちながらも思い切って1日休んでいましたね。そうすることで、次の日からまた頑張ろうと思える活力がわいていたんです。

モチベーションを保つ秘訣は?

私の場合、一人で勉強を続けていると限界を感じることが多くありました。そこで、モチベーションを保つために役立ったのが、週1回実施していた自主ゼミです。私一人で勉強しているわけではないので、やる気が出なくとも周りに迷惑はかけられないため、必ず出席していました。また、自主ゼミを長く続けていると友人の成長も見えてくるので自分も頑張らなくてはと刺激されましたね。私も友人も、互いに鼓舞し合える貴重な時間になっていたと思います。

印象に残った(オススメ)授業・科目は?

リーガル・クリニック(知的財産法実務の基礎)

隔週で知的財産法を扱っている事務所に行き、弁護士・弁理士等実際に知的財産法の現場で活躍されている先生から授業を受けられます。仕事の現場に触れられるので、座学だけでは得られない学びがあり、モチベーションも高まりました。授業後は先生に食事に連れて行っていただき、私たちの相談に乗っていただいたり、仕事の話などを聞かせていただいたりしました。

刑事法総合Ⅲ

実務的な問題を踏まえて研究者教員のほかに元刑事裁判官や現職の検察官の先生方が解説してくださる、有益な授業です。文字を読むだけでは理解しがたい、具体的な話を聞けるのは大変興味深いものでした。

公法総合Ⅱ

発展的な問題を取り扱った教材が使用されています。しっかり取り組めば、とても力がつく授業だと思いました。授業後に配布されたレジュメを読み込んで復習すると理解が深められます。

今後の目標

在学中、先生から「司法試験に合格することがゴールではない」という言葉を耳にしたことがあります。司法試験の合格は法曹界のスタートを意味しますが、ここが最終地点ではありません。弁護士となった今こそ、向上心を忘れずに新しい分野にも取り組んでいかなければいけないと実感しているところです。私にはまだ専門分野と呼べるものはありませんが、これから仕事をしていく上で自分の強みを見つけていきたいと思っています。また、依頼者の方が困ったときは、私に相談したいと身近に頼ってもらえる弁護士を目指したいです。そのためにも一つ一つの仕事を丁寧に行っていきたいですね。

法曹を目指す方へのメッセージ

法律の勉強はつらく感じられる時もあれば、楽しく感じられる時も訪れます。何かを一つ失敗したとしても、それだけであきらめないでください。勉強を継続していれば、自ずと結果はついてくると思います。また、一人で勉強してくじけそうになる方には、ぜひ中央大学法科大学院をおすすめします。本校では、合格に向けて一人で突き進むのではなく、みんなで切磋琢磨して合格を目指し、つらい時期を共に乗り越えようという姿勢の仲間に多く出会えます。実務家になってからも悩みを相談できる友人がいることは、きっと大きな支えとなることでしょう。同じ志を持って一緒に勉強する仲間を大切にしてください。