法科大学院を志望する人は、5月と6月に行われる適性試験を受け、その後に各大学院の入学試験を受験することになります。適性試験の結果によって出願校が決まってくるため、しっかりとした準備が必要です。難関の法科大学院は、TOEIC/TOEFLや法学既修者試験のスコアなど、他の試験の結果が合格を左右する場合があります。事前に確認し、書類提出までに結果を入手しておきましょう。
奨学金制度が充実している、立地条件がよい、司法試験の合格実績が高い、設備が充実している…など、法科大学院にはそれぞれ個性があります。志望校を決定する場合は、各大学院の強みを把握したうえで、「めざす法曹像が教育理念と合う法科大学院」を選ぶとよいでしょう。他にも大学院への「入りやすさ」も無視できないポイントです。入試では筆記試験の得点だけでなく多方面から評価されますから、受験生の特性によって同じ学校でも入試の難しさが異なります。それだけに、自分の実力に合った学校を選ぶ必要があります。
まずは、情報を入手しましょう。各法科大学院のホームページや資料を読み込んで十分に調べてください。志望校を決定する作業は、勉強しながらでも可能ですから、あせらないことです。
法科大学院は他校との差別化を図るために、それぞれが特長を打ち出しています。これらの特長は、自分がどのような立場にいるかで、志望校選択のポイントになりえます。たとえば、法学未修者の場合、法律の基礎教育に重点を置いている、徹底した少人数教育を実施している大学院は選択する理由になるでしょう。また、入試の社会人枠や5年〜6年の長期履修制度は、社会人として働きながら法曹をと考えている人には大きなメリットになるはずです。他にも奨学金制度が充実している、実務家教員の比率が高い、ビジネスローに力を入れている、国際性を重視したカリキュラムを用意しているなど、さまざまな特長があります。志望校選択する場合の判断材料にしてください。